2023.08.15

飛騨高山とは?その由来や歴史、楽しみ方をご紹介

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こんにちは!岐阜県で季節の素材を使った創作菓子を販売する「恵那川上屋」です。

 

北アルプスの大自然に囲まれた、岐阜県の飛騨高山。

 

通称「飛騨の小京都」と呼ばれ、まるで江戸時代にタイムスリップをしたような景観を味わえる、人気の観光スポットがあるのをご存じでしょうか?

 

飛騨高山にはその他にも、興味深い歴史・雄大な自然など、たくさんの魅力があります。

 

今回は飛騨高山とはどんな場所か、特徴や歴史、おすすめの観光スポットをご紹介します。

 

ぜひ、次に行くご旅行の参考にしてください。

飛騨高山

 

 

飛騨高山とは?その由来や歴史からご紹介

飛騨地方の中心部にあることから「飛騨高山」と呼ばれている、岐阜県北部にある高山市。

「高山」の名の由来は、室町時代に高山外記(たかやまげき)が城を天神山(現在の高山市城山)に築城したため、その周囲一帯を高山と呼ぶようになったといわれています。

 

「飛騨」はその昔あった「飛騨国(ひだのくに)」から受け継がれており、山が襞をなして連なっているから飛騨とした説や、田舎を意味する「ひな」に由来するとした説があります。

高山市はその飛騨地方の中心にあるため飛騨高山と呼ばれるようになりました。

 

飛騨高山は江戸時代に城下町として栄え、現在も当時の面影を色濃く残し、「飛騨の小京都」として国内外から多くの人が美しい景観を求めて観光に訪れる場所です。

 

古い町並みだけでなく森林率約92%の豊かな自然も魅力で、周りは山々に囲まれている盆地のため、昼夜の気温差があり甘くて美味しい野菜が育ちやすいという特徴もあります。

 

また、古くから伝わる郷土料理や伝統工芸品も多く、さまざまな角度から楽しめるため、何度訪れても新たな魅力を発見できる場所です。

 

では、江戸から離れた山奥にある飛騨高山がなぜ栄えたのか、その歴史についてもご紹介いたします。

 

飛騨高山が栄えた歴史

山奥の飛騨国を、商業の栄えた国へと発展させた人物として必ず名前が挙がるのが、飛騨国の初代国主、金森長近(かなもりながちか)です。

 

金森長近は、豊臣秀吉の命を受け飛騨を鎮定し、天正14年(1586年)飛騨国の大名となりました。

 

当初は鍋山城を本拠地として城下町を整備していましたが、拡張性が乏しいとして、天神山古城に高山城を築きました。

 

長近は城の建築と同時に城下町や東西南北の街道整備を行い、全国から商人を飛騨に招いて経済を活性化させ、飛騨高山を繁栄させた重要人物です。

 

飛騨国は山奥であるがゆえに木材が豊富であったため、川を利用して材木を流通させ、国を豊かにしていきました。

さらに、鉱山もあり鉄や金にも恵まれていたことも栄えた理由の一つです。

 

資源豊富な飛騨国は、江戸幕府にとっても大変魅力的で、6代目国主金森頼時(かなもりよりとき)の時代に突然国替えを命じ、元禄5年(1692年)幕府の直轄領としたのです。

 

幕府の直轄領となった飛騨国は176年間続き、江戸から来た代官・郡代が、高山陣屋で政治を行いました。

 

明治時代に入ると飛騨国は、飛騨県から高山県、筑摩県を経て岐阜県となり、現在に至っています。

 

その後、町村制により明治8年(1875年)に高山町となり、昭和11年(1936年)に大名田町を合併して高山町となり、平成17年(2005年)に10市町村が合併して今の高山市となりました。

 

 

飛騨高山の代表的な名所をご紹介!

ロープウェイ

飛騨高山は歴史を感じるスポットが多いことで有名ですが、そのほか自然を感じられる場所・リラックスできる場所や、おすすめの名所がたくさんあります。

 

飛騨高山の代表的な名所をご紹介いたしますので、時間の許す限りぜひ足を運んでみてください。

 

古い町並み

まるで江戸時代映画のロケ地のような「古い町並み」は、かつて商人の町として栄えた高山の上町、下町の三筋の通りをいいます。

 

古い町並みは国選定重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、老舗の酒屋・駄菓子屋・伝統工芸品店などのお店が軒を連ね、見て歩くだけでも楽しめます。

 

新穂高ロープウェイ

奥飛騨温泉郷の奥にある新穂高ロープウェイは2区間で構成され、第2ロープウェイは日本で唯一の2階建てロープウェイです。

 

西穂高口駅屋上にある山頂展望台に立てば、北アルプスの雄大な山々が360度の大パノラマとなって目の前に広がります。

 

新穂高ロープウェイは通年運行をしているため、訪れる季節を変えれば花々が咲き乱れる春から、山々が雪化粧をする神秘的な冬まで、春夏秋冬移りゆく景色を味わえるでしょう。

 

高山陣屋

飛騨国が幕府の直轄領になって以来、代官や郡代が政治を行ったのが「高山陣屋」です。

 

幕末には郡代・代官所が全国に60数カ所ありましたが、この高山陣屋のみが当時の建物として現存しており、国史跡に指定されています。

 

玄関幕をくぐると目に飛び込んでくる、壁一面に描かれた波を模した模様・青海波(せいがいは)は圧巻です。

 

そのほかにも49畳の大広間や兎の装飾など、見ごたえがあります。

 

高山祭屋台会館

高山祭は毎年春に日枝神社で、秋には櫻山八幡宮で行われています。

 

高山祭で使用される屋台は、木工・塗り・彫刻・金具・織り・染め・絵画・人形と、匠の技を統合した均衡のとれた優雅な外形で、国指定重要有形文化財となっています。

 

櫻山八幡宮境内内にある高山祭屋台会館では、高山祭で実際に使用される屋台を常設展示している唯一の施設です。

 

宮川朝市

江戸時代に行われていた米市・桑市・花市が発展し、明治中頃には自家栽培の野菜が売られるようになりました。

 

旬の野菜や漬物・味噌・民芸品、年の瀬には鏡餅などが売られており、飛騨高山の郷土料理のみたらし団子を食べながら歩く人も見られます。

 

飛騨大鍾乳洞

全長800mに及ぶ飛騨大鍾乳洞は、標高900mの日本一高い場所に位置する観光鍾乳洞です。

 

洞内には東洋一の大きさを誇る鍾乳石の柱や、学術的に珍しいねじり下がったヘリクタイトがあったり、赤や青など多彩にライトアップされていたりと、神秘的な世界が広がります。

 

飛騨の里

合掌造りなど飛騨を代表する民家を30数棟ほど移築復元した飛騨の里では、昔の農山村の暮らしや、飛騨に伝わる伝統行事を再現しています。

 

わら細工やさしこ細工など日替わりで実演を行っているほか、予約なしで岐阜県の民芸品のさるぼぼ作りや組ひも作りなどの体験を行っているので、ぜひ挑戦してみてください。

 

さるぼぼについては「飛騨の「さるぼぼ」の由来や歴史、顔がない理由とは?」で詳しく説明していますので、ご覧くださいね。

 

日枝神社

創建が永治元年(1141年)と伝わる歴史ある日枝神社は、櫻山八幡宮に並ぶ高山の城下町の鎮守社です。

 

春の訪れを告げる春の高山祭は、日枝神社の例祭として有名で、豪華絢爛な屋台と呼ばれる山車が高山市を練り歩きます。

 

12台の屋台のうち3台は精巧なからくり人形が備えられており、まるで生きているような動きには目が離せないでしょう。

 

奥飛騨温泉郷

北アルプスの麓に広がる平湯温泉・福地温泉・新平湯温泉・栃尾温泉・新穂高温泉の5つの温泉で形成される「奥飛騨温泉郷」。

 

平家の落ち武者伝説を残す温泉から、ホテルやペンションが立ち並ぶリゾートムードのある温泉まで、さまざまなタイプが楽しめます。

 

奥飛騨温泉郷は、温泉地や施設ごとに泉質・効能・温度、白濁・茶褐色・透明などの色の違いも楽しめるのが魅力です。

 

奥飛騨クマ牧場

100頭あまりの月の輪熊やこぐまに会えるクマ牧場。

 

エサやり体験で個性的なポーズで餌をねだる姿を見れたり、かわいいこぐまを抱っこして写真を撮れたりと、楽しいひとときを過ごせます。

 

クマ牧場特製「熊力ドリンク」や「熊の油」、ぬいぐるみなど、クマ牧場ならではのお土産がそろっています。

 

飛騨古川の瀬戸川・白壁土蔵街

高山の奥座敷と称される「飛騨古川」は、お寺の石垣や約500m続く白壁土蔵がレトロな情緒を生み出している古き良きエリア。

 

なかでも1,000匹あまりの色とりどりの鯉が泳ぐ瀬戸川は、日本的な風情を醸し出す、城下町飛騨古川の人気スポットです。

 

また、飛騨古川は、2016年に大ヒットした映画「君の名は」の舞台となった場所でもあります。

 

駅や駅前のタクシー乗り場、図書館など、映画で登場するシーンをリアルに見ることができるので、散策しながら聖地巡礼の旅をするのも楽しいでしょう。

 

 

飛騨高山の食文化や伝統工芸品もチェック

飛騨高山の楽しみ方は、見るだけではありません。

 

山々に囲まれている地域ならではの郷土料理や、匠の技が光る伝統工芸品がいくつもありますので、代表的なものをご紹介します。

 

郷土料理:朴葉味噌

味噌と刻んだネギなどの薬味を朴葉の上で、焼きながら食べる料理です。

 

飛騨高山の寒さの厳しい冬は保存食が少なく、漬物樽の漬物もしばしば凍りました。

 

そのため、囲炉裏にごたくをかけて火に強い朴葉を敷き、その上に凍った漬物と味噌を乗せて溶かしながら食べたのが、朴葉味噌の始まりといわれています。

 

ごはんと合わせる食べ方が定番で、その美味しさは、ごはんが進み過ぎて家のお米が無くなるという「朴葉味噌を3年続けると身をつぶす」の言葉ができるほど。

 

最近では、きのこや飛騨牛と一緒に焼くおもてなし料理にもなっています。

 

朴葉味噌については「朴葉味噌とは?その特徴や味わい、美味しい組み合わせをチェック」で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

 

郷土料理:漬物ステーキ

白菜などの漬物を炒めて卵とじにして食べる郷土料理です。

 

寒さの厳しい飛騨高山で、凍った白菜の漬物を溶かすために朴葉の上で焼いたのが、漬物ステーキの発祥といわれています。

 

漬物の塩気がとじた卵によってマイルドになり、ごはんにもお酒にも合うため、飛騨地方の居酒屋では人気の定番メニューです。

 

岐阜県の「漬物ステーキ」とは?作り方や味わえる場所もチェック!」で詳しくお伝えしていますので、ぜひご一読ください。

 

郷土料理:みたらし団子

みたらし団子といわず、「みだらし団子」と濁らせて発音するのが飛騨高山流。

 

あっさりした醤油味で、おやつとしてだけでなく食事代わりになることも。

 

醤油で焼き上げると香ばしいにおいが、あたりに漂います。

 

高山市内にはたくさんのみたらし団子を売っているお店があるので、食べ歩きのお供にちょうど良いですね。

 

伝統工芸品:一位一刀彫(いちいいっとうぼり)

飛騨高山を代表する工芸品、一位一刀彫は昭和50年(1975年)に伝統工芸品に指定された木工品です。

 

一位一刀彫の一位は岐阜県の県木である「イチイ」の木で、木目が美しく、次第に艶が出て茶褐色になるのが特徴です。

 

昔天飛皇陛下に飛騨のイチイ材を使用して笏(しゃく)を献上した際、あまりの木目の美しさに「一位」をたまわったとされています。

 

一刀彫は一刀一刀に魂を込めることから名づけられました。

 

イチイの木の白太(外側の白い部分)と赤太(内側の赤い部分)の色合いを巧みに利用し、加飾・着色をせずに彫刻刀の技のみで作り上げていきます。

 

時を経るごとに艶のある茶褐色に変化していく一位一刀彫をお土産にして、色の移り変わりを味わってみてはいかがでしょうか。

 

伝統工芸品:飛騨春慶(ひだしゅんけい)

伝統工芸品である飛騨春慶は漆器で、塗りたての美しい色合いが、時を経るごとに木目が引き立つ味わい深い色合いに変化するのが特徴です。

 

飛騨春慶は約400年前、大工の棟梁がたまたま打ち割ったサワラの木目の美しさに惹かれて盆を作って献上し、それを透漆(すきうるし)で塗り上げたのが始まりといわれています。

 

透漆は塗師(ぬし)それぞれに独自に秘伝の製法があるので、塗師によって微妙に色彩が異なります。

 

飛騨春慶の作品を見たり使ったりする際には、ぜひ塗師の名前を確認してみてください。

作風の違いを感じて、さらに飛騨春慶を楽しめるでしょう。

 

主に盆や花器、重箱や茶道具が作られていますが、現在では名刺入れやアクセサリー・家具なども製作され人気を得ています。

 

お気に入りの一品を見つけてみてくださいね。

 

飛騨高山のある岐阜県には、他にも心惹かれる郷土料理や伝統工芸品があります。

 

こちらのコラムもぜひ参考にしてください。

 

岐阜県の郷土料理とは?種類や特徴をご紹介

岐阜県の伝統工芸品とは?工芸体験ができる施設も紹介

 

 

飛騨高山は歴史・自然を感じる場所。ぜひ一度訪れて

飛騨高山には、「古い町並み」「高山陣屋」「飛騨の里」など歴史を感じられるスポットがあり、人気となっています。

 

また歴史だけでなく「宮川朝市」での買い物や、北アルプスの雄大さを味わえる「新穂高ロープウェイ」、旅で疲れた体を癒す「奥飛騨温泉郷」など、見どころは数えきれないほど。

 

楽しんでいただきたいのは、観光地ばかりではありません。

 

冬の寒さから生まれた「朴葉味噌」「白菜ステーキ」は、ご飯のお供として食べるのも良し、酒の肴として食べるのも良し。

名物「みたらし団子」を片手に、古い町並みをそぞろ歩くのも楽しいでしょう。

 

伝統工芸品の「一位一刀彫」「飛騨春慶」の作品も、ぜひ直接見てください。

その美しさに心奪われることでしょう。

 

飛騨高山には、他にも見どころがたくさんあります。

ぜひ時間をかけてゆっくりと周ってみてくださいね。

 

岐阜県の名産品をお土産にするのなら、宮川朝市の入口近くに位置する恵那川上屋高山店高山花筏店へ、ぜひ足をお運びください。

 

岐阜郷土菓子の栗きんとんや、季節の素材を使った創作菓子などを取りそろえてお待ちしています。

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