2023.01.07

岐阜県の伝統工芸品とは?工芸体験ができる施設も紹介

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こんにちは!栗きんとん・栗菓子の「恵那川上屋」です。

 

古き良き街並みや世界遺産・文化遺産などが多くある岐阜県。

 

そんな岐阜県には、古くから伝わる伝統工芸品が数多く存在するんです。

 

そこで今回は、岐阜県の伝統工芸品を詳しくご紹介します。

 

岐阜県内で伝統工芸品を楽しめるスポットもご紹介しますので、岐阜県に旅行に訪れる際にはぜひ参考にしてみてくださいね。

 

 

岐阜県にある国指定の伝統工芸品をご紹介

伝統工芸品とは、経済産業大臣の指定を受けた工芸品のことです。

伝統工芸品として指定を受けるためには、以下の5つの要件をすべて満たす必要があります。

 

  • 主に日常生活に使用されていること
  • 製造工程の主たる部分が手工業であること
  • 伝統的な技術や技法が用いられていること
  • 伝統的に使用されてきた原材料が主に使われていること
  • 一定の地域において一定数以上の人が製造を行っていること

 

岐阜県には、国から指定された伝統工芸品がいくつかあります。

 

  • 岐阜提灯(ぎふちょうちん)
  • 岐阜和傘(ぎふわがさ)
  • 美濃焼(みのやき)※国指定は15種類
  • 美濃和紙(みのわし)
  • 飛騨春慶(ひだしゅんけい)
  • 一位一刀彫(いちいいっとうぼり)
  • 郡上本染(ぐじょうほんぞめ)
  • 岐阜渋(ぎふしぶ)うちわ
  • のぼり鯉・花合羽(のぼりごい・はながっぱ)
  • 美濃筒引き本染め・手刷り捺染

このうち、「岐阜渋うちわ」「のぼり鯉・花合羽」「美濃筒引き本染め・手刷り捺染」は、岐阜県から指定された郷土工芸品でもあります。

この郷土工芸品は「国の伝統的工芸品に指定される要件を整えていない工芸品であっても、すばらしい工芸品が数多くあるため、広く紹介するため 「岐阜県郷土工芸品指定要綱」に基づき 、県が指定した工芸品」とされており、有名な物でいうと「さるぼぼ」などの工芸品も指定されています。

 

それぞれ、特徴や成り立ちなどを詳しくご紹介していきましょう。

 

岐阜提灯(ぎふちょうちん)

「岐阜提灯」は、岐阜県内で300年以上前から作られており、1995年に国に認定された伝統工芸品です。

 

もともとは徳川三代将軍の時代に幕府への献上品として使用されていたといわれていますが、現在では盆提灯としての使用をはじめ、インテリアの1つとして高い人気を誇ります。

 

そんな岐阜提灯は、細い竹ひごで組まれた骨格に薄い美濃和紙を貼って作られた提灯に、花や鳥、秋の七草、四季折々の景色などの絵が描かれているのが特徴。

 

竹ひごの細かさや絵の繊細さはまさに職人技で、灯をともすと心安らぐ上品で美しい空間を演出できますよ。

 

岐阜和傘(ぎふわがさ)

岐阜市加納(かのう)地区で古くから作られている「岐阜和傘」。

 

岐阜和傘の始まりは、1639年、当時加納藩主だった松平丹波守光重(まつだいらたんばのかみみつしげ)が、明石(今の兵庫県)から傘職人を連れてきたことがきっかけといわれています。

 

岐阜和傘には美濃和紙を使用していることも多く、丈夫さや絵柄の美しさが特徴。

骨組みの作成や和紙の貼り付けまで1つひとつ手作業で作られていて、職人芸が光る伝統工芸品です。

 

美濃焼(みのやき)

多治見(たじみ)市、土岐(とき)市、瑞浪(みずなみ)市、可児(かに)市などの岐阜県の東濃(とうのう)地方が発祥の焼き物で、岐阜県内の家庭で見かけることの多い「美濃焼」。

 

美濃焼の歴史は5世紀頃まで遡ります。

朝鮮半島から焼き物が持ち込まれたことをきっかけに、平安時代、安土桃山時代、江戸時代を経て現在の美濃焼まで発展したといわれています。

 

岐阜県内では日常的に使われることの多い美濃焼ですが、美濃焼と一言にいっても、その種類はさまざまです。

 

実は、色や形、絵付けなど「美濃焼といえばコレ」といった特徴が無いのが、美濃焼の特徴でもあります。

「織部(おりべ)」や「志野(しの)」、「黄瀬戸(きぜと)」などをはじめ、多くの種類がある美濃焼。

 

その中でも、15種類の美濃焼が伝統工芸品として指定されています。

 

美濃和紙(みのわし)

美濃焼と並んで、美濃地方を代表する伝統工芸品である「美濃和紙」。

 

薄くて丈夫で機能性に優れていること、かつ見た目の素晴らしさから1985年に伝統工芸品として認定されました。

現在も生産が続いている和紙の中で、もっとも古いものともいわれています。

 

美濃和紙は奈良時代から作られ始めていたとされていますが、全国的に有名になったのは、室町時代に入ってから。

当時の公家や僧侶が好んで使うようになったことがきっかけといわれています。

 

その後、江戸時代には最高級の紙として徳川家の御用達になるほどに。

 

高級和紙としての認知度の一方、同じく江戸時代には町人からの支持も得るようになり、障子紙として一般の方へも普及していきます。

 

明治時代には日用品や包装紙として広く使われるようになり、多くの人の生活に溶け込んでいきました。

 

美濃和紙は、次からご紹介する「岐阜提灯」や「岐阜和傘」、「岐阜渋(ぎふしぶ)うちわ・岐阜うちわ」などにも使用されています。

 

飛騨春慶(ひだしゅんけい)

「飛騨春慶」は、岐阜県高山(たかやま)市や飛騨市周辺で作られる漆器です。

 

お盆や花器、重箱などの日用品として広く伝わっている飛騨春慶。

木目を活かした素朴な見た目と、透漆(すきうるし)による透明感と深みのある色合い、使えば使うほど美しく変化するのが魅力です。

 

製造工程が比較的少ないため、他の漆器に比べて軽いのが特徴で、実用性の高さにもつながっています。

 

漆塗りの方法は塗師(ぬし)によって異なるのも飛騨春慶の特徴の1つ。

さまざまな塗師の作品を集めて比べたり、お気に入りの塗師の作品を見つけたりするのも楽しいですよ。

 

そんな飛騨春慶の歴史の始まりは、17世紀の初め頃といわれています。

サワラの木の木目に見惚れた大工がその木でお盆を作って藩主に献上したことをきっかけに、多くの人に広まるようになったそうです。

 

現在では家具やアクセサリーなど、さまざまなアイテムも登場して人気を集めています。

 

一位一刀彫(いちいいっとうぼり)

「一位一刀彫」は、岐阜県飛騨地方で生産されている伝統工芸品。

 

岐阜県の県木でもあるイチイの木を30種類以上ものノミを使用して掘り上げ、木目の美しさを見せるために色はつけないという独自の技法で生み出される木工品です。

 

この技法は、19世紀の始め頃に根付師である松田亮長(まつだりょうちょう)が完成させたといわれています。

 

彩色は施されないものの、イチイの木には「赤太(木の内側にあたる部分で赤っぽい)」と「白太(木の外側にあたる部分で白っぽい)」の2色があり、これらを活かした色合いで作られるのが特徴。

 

時が経つにつれて木の色が変化して光沢が目立つようになり、長く楽しめるのも一位一刀彫の魅力です。

 

郡上本染(ぐじょうほんぞめ)

県重要無形文化財の指定をうけた伝統工芸品である「郡上本染」。

 

城下町である郡上八幡で工芸技術を継承し続け、1977年に「岐阜県重要無形文化財」に指定されました。

 

郡上本染は江戸時代から続く「正藍染」という染色方法で、藍玉 ・木灰・石灰・麸などで染液を醸成し、布を何回か浸して染め上げます。

 

天然の藍草を原料に深い藍色に染め上げた布で防虫効果もあり、風呂敷や衣類、鯉のぼりなどに使われています。

使うほどに紺色から青色へと変化していくのも魅力で、世界中から注目を集めています。

 

岐阜渋(ぎふしぶ)うちわ

「岐阜渋うちわ」は、岐阜県で江戸時代から作られていたといわれるうちわの1つです。

 

うちわは、もともと貴族の装飾品や儀式用として使われていましたが、江戸時代に紙の製造技術が発展したことにより、一般の方にも普及するようになったそうです。

 

長良川の鵜飼いの見物客への土産品として作られたのが始まりといわれている渋うちわは、美濃地方の和紙や良質の竹を用いた美しいうちわで、柿渋を塗ることで和紙が丈夫になり、防虫効果もあるといわれています。

 

渋うちわは岐阜県以外でも作られていますが、特に岐阜県産のうちわは丈夫さに定評があります。

 

また、岐阜県では伝統工芸品以外にもさまざまな洋菓子や和菓子がお土産として人気です。

詳しくは「岐阜県で和菓子を買うなら?おすすめ和菓子をご紹介!」「岐阜県で人気の洋菓子5選!おすすめをご紹介」でご紹介していますので、岐阜県内のお土産ショップに立ち寄った際にはチェックしてみてくださいね。

 

 

岐阜県の伝統工芸品が楽しめる場所もチェック!

岐阜県に伝わる、さまざまな伝統工芸品。

旅行などで岐阜県に訪れた際には、実際に伝統工芸品作りを体験したり、見学してみるのもおすすめです。

 

岐阜県の伝統工芸品を体験できる場所や博物館などの情報をまとめましたので、岐阜県旅行の際にはぜひ参考にしてみてくださいね。

 

内容
飛騨春慶塗体験 通常は入れない飛騨春慶塗の工房内で、塗師として活躍している工芸士の方のお話を聞きながら実際に塗体験ができます。
美濃和紙の里会館 岐阜県の伝統工芸品「美濃和紙」を実際に見たり触れたりすることができます。

実際に和紙を作る体験プランも用意されています。

美濃和紙あかりアート館 美濃和紙を使用したさまざまな照明作品を見学できます。

昼と夜で雰囲気が異なるのも魅力。

休憩コーナーもあり、観光の合間に立ち寄るのもおすすめです。

土岐市美濃焼伝統産業会館 岐阜県土岐市にある美濃焼の作品と美濃焼の伝統的な技術に関する資料が展示されている施設。

購入も可能なので、お土産としてもおすすめです。

 

 

岐阜県には伝統工芸品が豊富!旅行の際のお土産にもおすすめ

古き良き街並みや世界遺産・文化遺産などが多くあり、季節を問わず多くの観光客が訪れる岐阜県。

 

そんな岐阜県には、地元に古くから伝わる伝統工芸品が数多くあります。

 

岐阜県の伝統工芸品では「美濃焼(みのやき)」や「美濃和紙(みのわし)」、美濃和紙を使用した「岐阜提灯(ぎふちょうちん)」や「岐阜和傘(ぎふわがさ)」、「岐阜渋(ぎふしぶ)うちわ」なども有名です。

 

また、独自の製法で作られた「一位一刀彫(いちいいっとうぼり)」や日用品としても幅広く使われている「飛騨春慶(ひだしゅんけい)」、正藍染の「郡上本染(ぐじょうほんぞめ)」も、伝統工芸品として注目を集めています。

 

伝統工芸品が豊富な岐阜県では、それらを体験したり実際に見たりできるプラン・施設も多くあります。

岐阜県観光に来た際に、訪れてみてはいかがでしょうか。

 

また、岐阜県の名産品をお探しの方には、恵那川上屋の栗を使用した洋菓子がおすすめです!

岐阜県内にお越しの際には、ぜひお立ち寄りくださいね。

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