2025.05.19

岐阜県にある『呪術廻戦』の聖地を巡礼!両面宿儺の伝説の地を訪ねて

facebook

twitter

line

こんにちは!岐阜県で季節の素材を使った創作菓子を販売する「恵那川上屋」です。

 

近年、大人気の漫画・アニメ『呪術廻戦』に登場する、最強の呪霊「両面宿儺(りょうめんすくな)」をご存知ですか?

 

実はこの両面宿儺、岐阜県北部に位置する飛騨高山地方に古くから伝わる伝説上の人物なのです。

 

飛騨高山には、両面宿儺ゆかりの地が数多く残されており、『呪術廻戦』ファンの聖地巡礼スポットとして注目を集めています。

 

今回は、伝説の両面宿儺にまつわる代表的なスポットをご紹介します。

岐阜県の自然や歴史、文化に触れながら、漫画・アニメの世界観をより深く味わってみませんか?

飛騨千光寺

 

 

飛騨高山に伝わる伝説の「両面宿儺」とは?

『呪術廻戦』に登場する最強の呪霊・両面宿儺(りょうめんすくな)は、日本の古い歴史書にも登場する伝説上の存在です。

 

この両面宿儺は、『日本書紀』の仁徳天皇(にんとくてんのう)65年の条にて、飛騨国に住んでいた「宿儺」として記されています。

宿儺は、1つの胴体に2つの顔、手足が各4本という異形の姿で描かれており、朝廷に背いたために討伐されたと伝えられています。

 

一方で、岐阜県の飛騨高山地方に伝わる伝承では、宿儺は武勇に優れ、神祭の司祭者であり、農耕の指導者として人々に慕われた英雄的な存在とされています。

 

このように印象が異なるのは、朝廷が記録した歴史と、地元の人々が語り継いできた伝承との違いによるものでしょう。

 

『呪術廻戦』では、両面宿儺は「1000年以上前に実在したといわれている仮想の鬼神」として登場します。

 

作中では強大な呪力を持つ呪霊として描かれていますが、実際の伝説と共通するのは、「1つの胴体に2つの顔を持つ」という「両面」の異形の姿です。

 

岐阜県には、この両面宿儺にゆかりのある場所が複数存在し、漫画・アニメファンの間で注目されています。

 

 

岐阜県の『呪術廻戦』の2大聖地「千光寺」「善久寺」

飛騨高山には、伝説の人物・両面宿儺にまつわるさまざまな信仰や史跡が残されています。

 

その中でも特に注目されているのが、高山市にある「千光寺(せんこうじ)」と「善久寺(ぜんきゅうじ)」という2つの寺院です。

2つの寺院を中心に、聖地とされるスポットをご紹介していきます。

 

両面宿儺を祀る有名な2つの聖地

それぞれの寺では異なる伝承や信仰の形が受け継がれており、訪れることで両面宿儺の多面的な姿に触れることができます。

 

千光寺

高山市丹生川町にあり、海抜900mの袈裟山(けさやま)に位置する「千光寺」は、両面宿儺が開祖と伝えられている由緒ある寺院です。

 

高野山真言宗に属する密教寺院で、約1600年前に宿儺によって開山され、その後、約1200年前に真如親王によって真言密教の寺として建立されたと伝えられています。

 

古い記録には、宿儺が山頂で経典や袈裟、観音像を見つけたことから、「袈裟山千光寺」の名が付けられたと記されています。

 

現在も本堂での日々の勤行では、両面宿儺への祈りが捧げられており、地元では古くから信仰の対象となっています。

 

千光寺には4体の両面宿儺像が祀られており、境内の「宿儺堂」には石造りの両面宿儺像が安置されています。

 

また、境内にある「円空仏寺宝館(えんこうぶつじほうかん)」では、江戸時代に各地を旅しながら多くの仏像を彫った仏師・円空による「両面宿儺坐像」を見ることができます。
 
この像は岐阜県の文化財にも指定されており、穏やかな表情・憤怒の表情を前後ではなく左右に並べて彫るという、ほかではあまり見られない造形が魅力です。
 
 
そのほか、同館にはすらりとした立ち姿と力強い表情が印象的な「両面宿儺立像」も展示されています。

さまざまな姿で表現された両面宿儺の像を、ぜひ見比べてみてくださいね。

 

善久寺

飛騨千光寺から車で約5分の場所にある「善久寺」も、両面宿儺にゆかりのあるもう一つの重要な寺院であり、呪術廻戦の聖地巡礼スポットとして人気です。
 
こちらは、宿儺が建立したと伝えられており、飛騨地方における宿儺信仰の根拠地とされています。
 
 
善久寺には、宿儺の出現にまつわる伝承を記した古文書「両面宿儺出現記」が残されており、仁徳天皇の時代、山の岩窟から姿を現した宿儺が仏法を守るために出現し、十一面観音像の姿に変化したという説話が記されています。

 

こうした伝承は、この地における宿儺信仰の源流として受け継がれてきました。
 
境内に安置されている両面宿儺像は、前後に異なる表情を持つ立像で、腕には斧を携え、武人としての姿を表現しています。
 
金色の顔や甲冑に施された朱の彩色が部分的に残る善久寺の宿儺像は、かつてはより鮮やかな彩色が施されていたと考えられており、素朴な石造りの千光寺の像とは対照的に、装飾性の高さが特徴です。
 
 
また、決戦前の宿儺が村人からもてなしを受けた際、敵に居場所を知られて村人に危害が及ぶのを避けるため、あえて屋外の石の上で食事を取ったとされる「御膳石(ごぜんいし)」も残されており、民を気遣う思慮深い一面がうかがえます。
 
さらに、善久寺の近隣には宿儺がかつて歩いたとされる旧街道や集落もあり、周辺一帯に伝説が息づいています。

 

そのほかの両面宿儺に関するスポット・お祭り

飛騨高山には、飛騨千光寺と善久寺だけでなく、周辺地域にも両面宿儺に関するスポットがいくつかあり、両面宿儺伝説にまつわるお祭りも存在します。

 

飛騨大鍾乳洞の両面宿儺スポット

飛騨大鍾乳洞の敷地内には、両面宿儺をまつる「遥拝所(ようはいじょ)」が整備されています。
かつて宿儺が住んでいたとされる洞窟は現在立ち入り禁止となっており、その代替として参拝用にこの場所が設けられました。

 

遥拝所には、円空作の両面宿儺坐像を模したレプリカが安置されており、左右に顔を並べた特徴的な姿が再現されています。
 
鍾乳洞入口の近くには、「宿儺鍋」と呼ばれる巨大な金属製の鍋のモニュメントも。
宿儺が大鍋で食事をしていたという伝承にちなんで造られたもので、観光客の写真スポットとして人気を集めています。

 

さらに、鍾乳洞の入場口前には、両面宿儺をモチーフにしたご当地キャラ「すくなっツー」の等身大パネルも設置されています。

 

両面宿儺坐像のレプリカ

高山市にある丹生川支所の正面入口にも、円空作の両面宿儺坐像を模したレプリカが設置されています。
地域に根ざした宿儺信仰の象徴として親しまれており、立ち寄りやすいフォトスポットです。

 

若宮八幡神社(わかみやはちまんじんじゃ)のお祭り

若宮八幡神社には、両面宿儺に関するものは常時置かれていませんが、例年9月に行われる例祭の「槍踊り」で、両面宿儺と戦った難波根子武振熊命(なにわのねこたけふるくまのみこと)が登場します。

両面宿儺の伝説がさまざまな形で受け継がれていることを実感できるお祭りなので、時期が合えばぜひ参加してみてくださいね!

 

また、飛騨高山は古き良き文化を感じられるおすすめの観光地です。

次で詳しくご紹介しますので、聖地巡礼とともに楽しんでみてください。

 

 

岐阜県の飛騨高山は見どころ満載!聖地巡礼とともに巡ってみて

古い町並み

飛騨高山地方は『呪術廻戦』だけでなく、他にも多くのアニメ作品の舞台になっており、アニメ『君の名は。』や『氷菓』などの聖地巡礼スポットが点在しています。

 

ここでは、人気アニメの舞台を交えながら、飛騨千光寺と合わせて訪れたい飛騨高山の観光スポットをいくつかご紹介します。

 

飛騨高山の古い町並み

江戸時代の町並みが残る「古い町並み」は、高山観光の定番スポット。

アニメ『氷菓』の聖地としても知られる場所です。

 

上三之町(かみさんのまち)を中心とした一帯は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、出格子が連なる町家や造り酒屋など、情緒あふれる景観を楽しめます。

和風カフェや工芸品店、飛騨牛や朴葉(ほおば)味噌などの名物グルメも味わえる場所として人気です。

 

飛騨高山の歴史については、「飛騨高山とは?その由来や歴史、楽しみ方をご紹介」もお読みください。

 

気多若宮神社

気多若宮神社(けたわかみやじんじゃ)は、映画『君の名は。』の聖地として知られる神社です。

多くの巨大樹に守られた本殿は厳かな雰囲気で、小規模ながら迫力は抜群。

 

ユネスコ無形文化遺産に登録された古川祭が、毎年4月にこの神社の例祭として行われています。

 

飛騨高山のお祭りについては、「飛騨高山のお祭り(山王祭・八幡祭)をご紹介!まつりの森とは?」もチェックしてみてください。

 

高山陣屋

江戸時代、飛騨国を統治した代官所である「高山陣屋」も、飛騨高山エリアの見どころの一つです。
幕府直轄の代官所の建物としては日本で唯一現存しており、当時の行政や司法の場としての役割を今に伝えています。

内部は資料館として整備され、代官の執務室や白洲、土蔵などが公開されており、江戸期の政治や暮らしを体感することができます。

 

宮川朝市

約200年の歴史を持つ「宮川朝市」では、地元の新鮮な野菜や果物、手工芸品などが軒を連ね、飛騨高山ならではの食と文化に出会うことができます。

 

飛騨漬物やみたらし団子などの郷土グルメも並び、観光客には食べ歩きスポットとしても人気です。
朝の時間帯に立ち寄れば、高山の素朴で温かな日常風景を感じられるでしょう。

 

奥飛騨温泉郷

飛騨高山の奥にある「奥飛騨温泉郷」は、平湯温泉、福地温泉、新平湯温泉、栃尾温泉、新穂高温泉の5つの温泉地の総称で、雄大な自然の中で温泉を楽しめます。

聖地巡礼の疲れを、温泉でゆっくりと癒すのもおすすめです。

 

飛騨高山の温泉については、「岐阜県の飛騨高山(飛騨地域)で人気の日帰り温泉をご紹介!」で詳しく解説しています。

 

 

岐阜県高山市は『呪術廻戦』の聖地!巡礼の旅を楽しんで

飛騨高山地方に伝わる両面宿儺(りょうめんすくな)の伝説は、人気アニメ『呪術廻戦』によって新たな注目を集めています。

 

千光寺をはじめとする両面宿儺ゆかりの地を巡れば、『日本書紀』に描かれた姿とは異なる、地元に愛された英雄としての両面宿儺に出会えるでしょう。

 

飛騨高山は両面宿儺の聖地巡礼だけでなく、『君の名は。』『氷菓』などのアニメ聖地や、古い町並み、奥飛騨温泉郷など魅力的な観光スポットが満載です。

 

歴史ある古い町並みを散策し、飛騨牛や朴葉味噌などの郷土料理を味わいながら、アニメの世界と現実が交錯する特別な旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

岐阜県にある恵那川上屋では、季節の素材を生かした創作菓子を販売しています。

味のおいしさはもちろん、見た目にも美しいお菓子をご購入いただけます。

 

飛騨高山を訪れる際には、恵那川上屋の高山店高山花筏店にもぜひお立ち寄りください。

岐阜の伝統菓子と共に、心に残る飛騨高山の思い出をお持ち帰りいただければ幸いです。

 

facebook

twitter

line

EC誘導フローティングバナー4月

閉じる