恵那市を通る中山道「大井宿」の歴史や魅力、周辺の観光地をご紹介

こんにちは！岐阜県で季節の素材を使った創作菓子を販売する「恵那川上屋」です。

 

江戸と京都を結ぶ重要な街道として栄えた中山道。

その中でも岐阜県恵那市には、当時の面影を色濃く残す宿場町があります。

 

今回は、江戸時代の風情が今なお息づく恵那市の中山道、特に大井宿の見どころと周辺の観光スポットをご紹介します。

 

歴史ある宿場町の散策や、恵那の豊かな自然を楽しむ旅に出かけてみませんか？

 

 

中山道とは？岐阜県にある宿場町を巡ろう

中山道は江戸時代に整備された五街道のひとつで、江戸の日本橋から京都の三条大橋までを結ぶ全長約532kmの道を指します。

 

山間部を経由する道中は、東海道と比較して川を越える場所が少ないため、女性の旅路に好まれることが多かったようです。

 

また、京都から江戸へ向かう公家の姫君が通るルートとしても利用されていたことから、別名「姫街道」とも呼ばれています。

 

中山道の中でも岐阜県は全体の約4分の1を占める重要な区間で、道中では四季折々の美しい自然が楽しめます。

 

中山道には全部で69の宿場町があり、そのうち岐阜県内には17の宿場町がありました。

なかでも「馬籠宿」「中津川宿」「大井宿」が有名です。

 

馬籠宿

馬籠宿は江戸から43番目の宿場町で、石畳が敷かれた急な坂道が特徴です。

文豪・島崎藤村の出身地としても知られ、馬籠宿本陣跡にある藤村記念館では『夜明け前』などの原稿が見られます。

 

明治時代・大正時代に見舞われた火災で、作られた当時の建物は多くが失われてしまいましたが、その後の住民による町並み保存の結果、昔ながらの風景が再現されています。

両側に並ぶカフェやお土産屋さんは、歩きながら楽しめる見どころのひとつです。

 

中津川宿

中津川宿は江戸から45番目の宿場町で、東濃地方随一の商業の町として発展しました。

うだつのある家屋が建ち並び、活気あふれる当時の様子が偲ばれます。

1月を除く毎月第1日曜日に開催される「六斎市」では、地元の食や名産品を楽しめます。

 

大井宿

大井宿は江戸から46番目の宿場町で、美濃17宿の中で最も繁栄した宿場町です。

全国でも「9番目に賑わった」という記録が残っています。

敵の侵入を防ぐ「桝形」が6か所も残る特徴的な構造は、中山道の宿場町の中でも大井宿だけです。

 

 

恵那市にある中山道の大井宿は観光におすすめ！

恵那市を通る中山道は、当時の景観を比較的多く残す貴重な史跡として知られています。

 

特に有名なのが、格式高い本陣門や格子戸のある庄屋宅など、江戸時代の面影を今に伝える「大井宿」です。

 

大井宿の見どころ①6つの桝形

大井宿の特徴は、なんといっても「桝形」です。

桝形は宿場内の道が直角に曲がる構造で、敵の侵入を防ぐために設計されました。

中山道の宿場町の中でも、大井宿には6カ所もの桝形が現存しており、これほどまとまって残っている例は非常に珍しいとされています。

これは、歴史好きな方には見逃せないポイントとなるでしょう。

 

大井宿の見どころ②中山道ひし屋資料館

江戸時代の豪壮な庄屋・古山家住宅を復元整備した「中山道ひし屋資料館」も見どころです。

 

町家の建物を実際に体感しながら、街道や宿場の知識を深められます。

当時の生活様式や商売の様子を垣間見られるため、歴史学習にもぴったりでしょう。

 

なお、ひし屋は、1997年（平成9年）に恵那市の文化財にも指定されています。

 

＜中山道ひし屋資料館＞

• 住所：岐阜県恵那市大井町60番地1
• アクセス：車で中央自動車道「恵那IC」から恵那駅方面へ約5分／JR東海・明知鉄道「恵那駅」から徒歩約5分

 

大井宿の見どころ③明治天皇大井行在所（あんざいしょ）

1880年（明治13年）に明治天皇が巡行の際に宿泊された建物「明治天皇大井行在所」が、今もそのままの姿で保存されています。

 

当時の座敷や風呂場、便所などが見学でき、江戸時代から明治初期にかけての町家の姿を知ることができます。

 

行在所横にある長屋門は、大井宿本陣の北門だったとも、岩村城の城門だったともいわれるもので、大井宿の見どころの一つといえるでしょう。

 

＜明治天皇大井行在所＞

• 住所：岐阜県恵那市大井町80番地1
• アクセス：車で中央自動車道「恵那IC」から恵那駅方面へ約5分／JR東海・明知鉄道「恵那駅」から徒歩約10分

 

大井宿の見どころ④本陣の表門

大井宿の本陣は、江戸時代の参勤交代の際、大名の宿泊所として使われた格式高い建造物でした。

建物自体は1947年（昭和22年）に焼失してしまい、内部を見ることはできません。

 

ただ、正門と庭園が現在も残されており、当時の風情を感じられます。

岐阜県指定史跡にも指定されており、歴史的価値の高い建築に思いをはせるのも良いのではないでしょうか。

 

＜大井宿本陣跡＞

• 住所：岐阜県恵那市大井町50番地1
• アクセス：車で中央自動車道「恵那IC」から恵那駅方面へ約5分／JR東海・明知鉄道「恵那駅」から徒歩約10分

 

 

中山道大井宿周辺の恵那市の観光スポットもぜひ訪れて

大井宿の散策を楽しんだ後は、周辺の観光スポットにも立ち寄ってみませんか？

岐阜県恵那市には豊かな自然と歴史が息づく魅力的な場所がたくさんあります。

 

中山道広重美術館

恵那駅から徒歩3分の場所にある美術館で、円熟期の歌川広重の浮世絵版画を中心に展示しています。

 

広重が中山道を描いた「木曽海道六拾九次之内（きそかいどうろくじゅうきゅうつぎのうち）」をはじめとする貴重な作品を鑑賞できます。

 

特に人気なのが、重ね摺り体験コーナーです。

実際に浮世絵の摺りを体験しながら、その技術と魅力を学べます。

 

＜中山道広重美術館＞

• 住所：岐阜県恵那市大井町176-1
• アクセス：車で中央自動車道「恵那IC」から、恵那駅方面へ約5分／JR東海・明知鉄道「恵那駅」から徒歩約3分

 

岩村城跡

標高717mに築かれた日本三大山城のひとつで、壮大な石垣が今も残ります。

 

標高差を利用したつくりで、霧が発生しやすい気象条件も特徴です。

この気象条件までも城造りに生かされていることから、別名「霧ヶ城」とも呼ばれています。

 

「女城主の里」としても知られる岩村城は、織田信長の叔母おつやの物語が語り継がれています。

苔に包まれる数々の石垣とともに、四季折々の風景も楽しめる歴史スポットといえるでしょう。

 

「岐阜県の岩村城跡を観光しよう！岩村城下町の見どころも」でも詳しくご紹介していますので、チェックしてみてくださいね！

 

＜岩村城跡＞

• 住所：岐阜県恵那市岩村町字城山
• アクセス：車で中央自動車道「恵那IC」から国道257号線で約20分／明知鉄道「岩村駅」から徒歩約60分（駅からはタクシーの利用も可能で、アクセスの負担を軽減できます）

 

恵那峡

大正時代に建設されたダムによってできた人造湖で、四季折々の渓谷美が楽しめます。

 

遊覧船での周遊は特におすすめで、奇岩・怪石の絶景を間近で見られます。

 

春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の水鳥と、どの季節でも違った魅力を楽しめるでしょう。

 

恵那峡の楽しみ方については「恵那峡の観光を楽しもう！見どころや周辺の観光スポットをご紹介」でもお伝えしています。

 

＜恵那峡＞

• 住所：岐阜県恵那市大井町恵那峡
• アクセス：車で中央自動車道「恵那IC」から約10分／JR東海・明知鉄道「恵那駅」から東鉄バスで恵那峡行き「恵那峡バス停」下車

 

そのほか、恵那市の観光スポットは「岐阜県の恵那市の魅力は？観光スポットを詳しくご紹介！」でもご紹介しています。

 

恵那川上屋 栗里宿 恵那峡店

いろいろな観光スポットを巡ったら、その土地ならではのグルメも堪能したいところですよね。

今回ご紹介した岐阜県恵那市は栗を使った郷土菓子が有名なエリアです。

 

恵那峡近くにある恵那川上屋 栗里宿 恵那峡店では、四季の栗きんとんをはじめとする定番菓子から旬のフルーツを取り入れたケーキまで幅広く取りそろえています。

 

併設した茶房では限定メニューもお楽しみいただけますので、観光の合間の休憩にぜひお立ち寄りくださいね。

 

なお、恵那市のグルメについては「恵那市の名物グルメをご紹介！ご当地ならではの魅力をチェック」で詳しく解説しています。

ぜひ、あわせて参考にしてみてくださいね。

 

 

恵那市の中山道観光は歴史と自然を満喫する絶好のチャンス

江戸時代の面影を色濃く残す、恵那市を通る中山道。

6つの桝形や歴史的建造物が残る大井宿は、中山道の中でも特に当時の雰囲気を楽しめる貴重な場所です。

 

また、恵那市を通る中山道には、壮大な歴史や文化、四季折々の風景などさまざまな魅力を持つ観光スポットが点在しています。

 

歴史と自然が織りなす多彩な魅力があふれる恵那市に、ぜひ足を運んでみてくださいね。

 

岐阜県にある恵那川上屋では、季節の素材や栗を使った創作菓子やこだわりの素材を使ったさまざまな商品を取りそろえています。

 

大井宿にほど近い恵那川上屋 栗里宿 恵那峡店では、茶房も併設していますので、観光の合間にぜひ、お立ち寄りください。