2020.07.17
饅頭と大福、団子との違いは?それぞれの特徴を知って比べよう
こんにちは!栗きんとん・栗菓子の「恵那川上屋」です。
日本人に長く愛されている定番和菓子の「饅頭」「大福」「団子」。
どれも馴染みの深いお菓子ですが、その定義を説明しようとするとはっきり分からない人も多いのではないでしょうか。
今回のテーマは「饅頭・大福・団子の違いと魅力」です!
似ているお菓子でも、由来や製法は大きく違いますよ。
思わず話したくなる豆知識も知って、それぞれの魅力について深めていきましょう。
饅頭と大福と団子の違い、それぞれの魅力を詳しく解説!
まずは、それぞれの特徴や製法の違いについて見ていきましょう。
最近ではアレンジ和菓子も増えていますので、まずはベーシックな製法についてご紹介します。
饅頭とは?
小麦粉からできた皮に餡を包んで蒸す、もしくは焼いたものを指します。
中にはあんこを入れることが多く、皮に味を付けるのが主流で、黒糖まんじゅうや酒粕まんじゅうなどが有名です。
大福とは?
主にもち米を加工してつくる餅からできた皮に、餡を包んだものです。
イチゴを挟み込んだり包み込んだりしたイチゴ大福や、豆を餅に混ぜ込んだ豆大福などもあります。
団子とは?
もち米やうるち米の粉を主な原料とすることが多い団子は、粉末の状態にしてから小さく丸く成形し、ゆでたり焼いたりします。一方、餅は粒の状態を原料とします。
団子は醤油のタレやきな粉で味付けたり、白玉団子をあんみつに入れたり、串にさして串団子にしたりと、アレンジの幅が広いのが特徴です。
転じて、丸く成形した食品を肉団子、つみれ団子のように「団子」と称することもあります。
また、米の他に小麦粉やとうきび粉、でんぷん粉を原料とする団子もあります。
それぞれの共通点と相違点をまとめてみましょう。
- 饅頭の主な原料は小麦粉
- 大福と団子の主な原料は米
- 饅頭と大福はそれぞれ餡をくるむ
- 饅頭や大福と違う団子の味付けの仕方として、タレなどを上からかけて風味を添える方法がある
それぞれの素材や風味の違いを知ったうえで、食べ比べてみるのも楽しいですね♪
由来も知るともっと美味しい!饅頭・大福・団子の豆知識
今では和菓子屋さんで購入しやすい饅頭・大福・団子ですが、それぞれ日本全国で愛されるまでには長い歴史を辿ってきました。
発展の背景はどんなものか、確認してみましょう。
饅頭の由来
和菓子の饅頭は日本由来のものですが、もともとは中国発祥の饅頭(マントウ)が和菓子に発展したと考えられています。
中国のマントウは一言でいえば「肉まん」です。
肉まんは三国志の中で諸葛孔明が荒神に捧げる生贄の代わりに、肉まんを考案し供えたという説があります。
史実に基づく創作の要素も否定できませんが、少なくともそのくらいの時代から、饅頭があったと言えそうですね。
和菓子になったのは、1300年代に仏教のお供え物として普及し始めた饅頭が、禅宗では肉が宗教上の理由から望ましくないという観点から、肉の代わりにあんこを入れるようになったのが有力視されています。
大福の由来
江戸時代後期の明和8年(1771年)、小石川に住んでいた「お玉さん」という女性による「お多福餅」が大福の始まりという説が有力です。
大福以前に流行っていた鶉(ウズラ)餅を小さく成形し、餡を挟んだ和菓子として販売しました。
明治から大正時代にかけて大福は大衆に知られていきますが、材料の一つであるあんこや砂糖が当時は高級品だったことから、大福はプチ贅沢の一つでした。
そのため、あんこの量を減らして庶民の味として浸透できるよう、塩大福や豆大福など餅に色々な素材を混ぜ込んだものが全国に広まったと考えられています。
団子の由来
団子は今回の3つのお菓子の中で一番歴史が長く、奈良時代に遣唐使が中国から持ち込んだ「団喜(だんき)」というお菓子に由来しているという説が有力です。
当時は庶民のお菓子というよりも、仏事に関するお供え物という認識が強いものでした。
今でもその名残で十五夜の「お月見団子」や、お彼岸に備える紅白の「彼岸団子」、お葬式の際に死者に供える「枕団子」などが受け継がれており、三角形に積み上げたお団子はそれぞれの時期に目にしますよね。
広く世間に知られるのは江戸時代。
串に刺した串団子が、甘いものをサッと食べたいときに便利だと評判でした。
恵那川上屋の饅頭にはこんな魅力がある!
恵那川上屋では、4種類の饅頭を販売していますよ♪
結まんじゅう
じっくりと炊きあげた自慢の粒あんに「ご縁」にちなんで栗きんとんを5粒入れた大きな焼き饅頭。
結婚祝いの席など、縁を結ぶ時にオススメの一品です。
胞衣栗万頭(えなぐりまんじゅう)
中に栗餡を包んだ栗饅頭です。
昔からある素朴な和菓子だからこそ、焼き皮の食感、栗餡とのバランス、甘さなどにこだわっています。
とわ
刻み栗を合わせた白餡をシナモン香る饅頭皮で包んでいます。
白餡の栗の食感とシナモンの洋風な香りが相乗効果を生み、和洋それぞれの良さが口いっぱいに染み渡ります。
常緑の松に永遠(とわ)なる願いを込めて、亀甲のように割れる松の樹皮の姿をうつした姿は目にも味わい深いですよ。
山又山
恵那の山並みをモチーフとした、上品な小豆の粒あんを包み込んだ一品です。
しっかりとした風味がありながら甘すぎない、上質な風味が特徴です。
饅頭・大福・団子は気分や好みに合わせて色々楽しもう
饅頭・大福・団子それぞれの特徴や味わいの違いを詳しく知ると、知る前よりもっと深く味わえますよね。
同じあんこでも、上に載せて風味を前面に感じられる団子と、餅や皮に包まれた饅頭・大福では、それぞれの良さが明確に違います。
自分の気分や一緒に食べる人の気分などに合わせて選んでみましょう!
また、近年ではアレンジされた饅頭・大福・団子も増えています。
恵那川上屋の厳選した栗を使った和菓子もおすすめですよ!
栗そのものの味を活かしたものや、栗と餡とシナモンの風味とのハーモニーが楽しめるもの、お祝いの席を対象とした饅頭といったように、その時の気分や好みに合わせてお選びいただけます。
ぜひ食べ比べてみてくださいね♪