2021.12.04

黄色のモンブランは日本だけ?黄色になった理由や海外のモンブランを解説!

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こんにちは!栗きんとん・栗菓子の「恵那川上屋」です。

 

秋の味覚の代表格ともいえる「栗」の味を存分に楽しめる「モンブラン」。
近年は栗以外にもさまざまな素材を使用するモンブランが登場し、見た目や色なども多彩になってきています。

 

最近はモンブランと言えば茶色のイメージが強いですが、昔ながらの黄色のモンブランをイメージする方もいるのではないでしょうか。

実は、黄色のモンブランは日本独自のものなんです!

 

今回はなぜ黄色のモンブランが誕生したのか、その理由や背景についてお話ししていきます。
茶色のモンブランとの違いや、各国のモンブランの見た目についてもご紹介しますので、ぜひ選ぶ際の参考にしてくださいね!

モンブラン

 

 

黄色のモンブランは日本だけ!その理由や背景を解説

フランスとイタリアの国境にそびえ立つアルプス山脈。
なかでも最も標高が高い山として名高い山が「モンブラン」です。

 

「モンブラン」は、フランス語で「MontBlanc」と表します。

「Mont」は山、「Blanc」は白を意味し、直訳するとモンブランは「白い山」です。

ちなみにイタリア語では「MonteBianco(モンテビアンコ)」と称され、やはり「白い山」を意味します。

 

洋菓子の「モンブラン」は、このアルプス山脈のモンブランを模して作られたことから、同じ名前を付けることとなったそうです。

 

モンブランの外見も粉砂糖をまぶすなど白い山がモチーフになっていますが、日本ではなぜ黄色のモンブランに変化したのか、気になりますよね。

日本に広まった歴史とともに、詳しくご紹介していきましょう。

 

日本のモンブランの歴史

日本でのモンブランの歴史は、1933年(昭和8年)から。
昭和初期の東京・自由が丘に「MONT-BLANC(モンブラン)」というお店が誕生したことが始まりといわれています。

 

同店の創業者となる迫田 千万億(さこた ちまお)氏が、ヨーロッパ旅行の折に訪れた最高峰の山・モンブランを見て「自分の店にモンブランとつけたい!」と考えたのだそうです。

 

現地でもともと提供されていたモンブランは、メレンゲの上にマロンクリームを盛り付けたデザートとして、ホテルやレストランで出されていました。
迫田氏はそのケーキをヒントに持ち帰りが可能なケーキを作ろうとしたことが、日本のモンブランのはじまりだそうです。

 

持ち帰るためには、安定感などさまざまなアレンジを取り入れなくてはなりません。

土台のカステラをくり抜き、くり抜いた中にバニラクリームと栗の甘露煮をまるごと1つ。
その上にバタークリームや生クリームを重ねていき、最後に細く紐のように絞り出したマロンペーストをデコレーションし、白いメレンゲを雪に見立てて頂上にトッピング。

 

こうして試行錯誤の上に誕生したものが、現在も販売されているモンブランだといわれています。

日本人好みの食感・味わいで作られたモンブランは、その後日本中に広まっていきました。

 

なぜ日本のモンブランは黄色なの?

日本のモンブランが黄色い理由は、製法の違いがあげられます。

 

フランスやイタリアのモンブランは、マロングラッセを作る手法でペーストが作られているため、モンブランの色は茶色でした。

その一方、日本のモンブランは甘露煮からペーストが作られました。

甘露煮はおせち料理の「栗きんとん」などに使われることからも、日本人の舌にもなじみが深い材料だと考えたのでしょう。

 

このようなことから、日本で初めて作られたモンブランは「黄色いモンブラン」となったのです。

 

その後1984年(昭和59年)に、パリの名店「アンジェリーナ」が東京・銀座に出店しました。

そこで販売された茶色のモンブランは一躍注目を浴びることに。

日本の黄色のモンブランとはまた違った濃厚な栗の味わいが堪能できることなどから人気を集め、またたく間に日本中に広まって多くの人に食べられるようになりました。

 

 

海外のモンブランはどんな感じ?

海外のモンブラン

モンブラン発祥の地は2カ所あるとされています。

1つはフランスの「サヴォワ地方」、もう1つはイタリアの「ピエモンテ州」。

 

どちらもアルプス山脈の「モンブラン」を模しているにもかかわらず、見た目や作り方・材料などが異なります。

日本のモンブランと何がどう違うのかを見ていきましょう!

 

モンブラン発祥1つ目の地「フランス」のモンブラン

フランスのモンブランは丸みを帯びたドーム型が基本形です。

卵白で作ったメレンゲが土台になっており、その上に生クリームを乗せ、細く紐状に絞り出したマロンペーストで外側をデコレーションします。
最後に雪に見立てた粉砂糖をたっぷりまぶせば完成です。

 

モンブラン発祥2つ目の地「イタリア」のモンブラン

イタリアのモンブランは、先端の尖った背の高い二等辺三角形になっており、フランスの丸みを帯びたフォルムのモンブランとは印象が大きく異なります。
イタリア版のモンブランは、連なる山々の険しさをイメージしたのかもしれませんね。

 

イタリアのモンブランは三角形であること以外にも目を引く特徴があります。

 

フランスのものとも日本のものとも違い、イタリアのモンブランは、細く絞り出したマロンペーストでデコレーションはしません。
イタリアのモンブランはマロンペーストを土台として盛り付け、その上から生クリームを重ね、三角の山型に仕上げているのです。

 

なぜこのような見た目になったのかというと、土台となるマロンペーストは、山麓に草木が生い茂る森をイメージしているからなのだとか。
その上に塗り固められる生クリームは、山に降り積もる雪をイメージしているのでしょう。

 

まるでピラミッドのような形をした白いモンブラン。
一説では、イタリアのモンブランがフランスに渡り、形に変化をつけながら独自のモンブランとして発展していったのではないかともいわれています。

 

てっぺんに栗が乗っているのも日本だけ?

日本に初めてモンブランを誕生させた「MONT-BLANC」では、今でも誕生当時の作り方そのままでモンブランを提供しているそうです。

 

MONT-BLANCのモンブランは、てっぺんにメレンゲが乗っています。
これはアルプス山脈の山々に積もる雪をイメージしているからだそうです。

 

フランス版のモンブランは粉砂糖をまぶしており、イタリア版のモンブランでは生クリームを塗っています。

 

このように手段は異なりますが、同じように山の山頂に積もる雪をイメージしているのです。

 

すでにお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、白い山という意味をもつモンブランのてっぺんに栗が乗っているというのは不思議な話ですよね。

 

実はモンブランに栗が乗っていることも、日本独自のものなのです。

 

日本には「勝ち栗」という言葉があります。
「勝ち栗」とは、武将が戦(いくさ)の出陣の際や、戦で勝利を収めた際の祝いに用いられたという縁起物です。
おめでたい縁起物にあやかって、日本のモンブランには栗を飾りとして乗せるようになったのだそうです。

 

このような意味を知ると、お祝いごとなどで立派な和栗が乗ったモンブランを食べるのもありかもしれませんね。

 

モンブラン発祥の秘密や歴史について、さらに詳しくは「モンブランの発祥は?由来や歴史を知ってより美味しく味わおう!」もご覧ください!

 

 

黄色のモンブランは日本だけ!茶色のモンブランと食べ比べてみよう

モンブランといえば茶色か黄色。
このようなイメージが強くありますよね。

 

しかし、実は黄色のモンブランは日本特有のいわばオリジナルだったのです。
黄色い栗の甘露煮が使われているから、キレイな黄色のモンブランが出来上がるのですね。

 

てっぺんに乗っている栗も日本独自な上に、縁起をかついでいるものだとは驚きませんでしたか?

 

黄色のモンブランは日本人の舌に馴染み深い味わいで、茶色のモンブランは濃厚な栗の味わい。
どちらも優劣つけ難いですよね。
黄色と茶色のモンブラン、ぜひ食べ比べをして味の違いを楽しんでみてはいかがでしょう?

 

恵那川上屋では、和洋折衷の味わいを楽しめるオリジナルケーキのモンブラン「栗山」や、生クリームを洋風に炊き上げた栗きんとんで包んだモンブラン「栗風」など、さまざまなモンブランをご用意しています!

 

お取り寄せも可能ですので、遠く離れた場所からでもお楽しみいただけますよ。
ぜひチェックしてみてくださいね♪

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