2025.11.07
高山陣屋の見どころを詳しくご紹介!周辺の観光スポットも
こんにちは!岐阜県で季節の素材を使った創作菓子を販売する「恵那川上屋」です。
今回は、飛騨高山を代表する歴史的スポット「高山陣屋」をご紹介します。
江戸時代から残る貴重な建物群と、当時の人々の暮らしぶりを今に伝える高山陣屋。
全国で唯一現存する郡代・代官所として国史跡に指定され、日本の歴史を肌で感じられる場所です。
江戸時代にタイムスリップしたような雰囲気が楽しめる町並みや、周辺の観光スポットとあわせて巡れば、飛騨高山の魅力をより深く堪能できるでしょう。
ぜひ、観光の参考にしてくださいね!

高山陣屋とは?特徴や歴史からご紹介
高山陣屋は、江戸時代に幕府が飛騨を統治するために置いた役所です。
江戸時代には全国各地に郡代・代官所がありましたが、主要な建物が残っているのは高山陣屋だけで、国史跡に指定されている大変貴重な場所となっています。
1692年、飛騨が幕府の直轄地となって以降、176年にわたって代官・郡代が政治を行ってきました。
飛騨の豊かな森林資源は幕府にとって重要で、1777年には郡代に格上げされるほどの拠点となったのです。
明治以降も官公庁の建物として1969年まで使われてきたことで、江戸の面影を残す建物が今日まで守られてきました。
現在の高山陣屋は、役人が働いた「御役所」、郡代たちが暮らした「役宅」、お米を納めた「御蔵」という3つのエリアで構成されています。
江戸時代の暮らしや文化を体感できる、まさに生きた歴史館です。
高山陣屋の基本情報
<高山陣屋>
- 住所:岐阜県高山市八軒町1-5
- アクセス:車で中部縦貫道「高山IC」から約10分/JR「高山駅」から徒歩約10分
高山陣屋の見どころをチェック!

高山陣屋には約40もの部屋があり、細部にまで江戸時代の文化や美意識が表れています。
ここでは、特に見逃せないポイントをご紹介します。
細部に宿る江戸の美意識
館内の約40の部屋には、それぞれ異なる畳や畳縁が使われています。
これは部屋の用途や格式を表現するためで、同じ役人でも身分によって畳の種類が違うのだとか。
こうした細かな配慮から、江戸時代の秩序や美意識が感じられ、歴史の奥深さに触れることができます。
玄関の大床に描かれた「青海波(せいがいは)」
玄関を入ってすぐ、大きな床の間に目を奪われるのが「青海波」という波の文様。
穏やかに広がる波の模様には「平和が永遠に続きますように」という願いが込められているといわれています。
通常3~5本の波で描かれることが多い中、高山陣屋では7本もの波が描かれているのが特徴です。
また、床の間の幅は約4.5mもあり、これは格式の高い大名クラスでないと許されないサイズだそうです。
現在大床で見られるのは復元されたもので、江戸時代の本物は御蔵で展示されています。
かわいらしい「真向兎(まむきうさぎ)」
館内を歩いていると、柱と柱をつなぐ長押に、かわいらしいうさぎの飾りを発見できます。これは「真向兎」という釘隠しで、釘の頭を隠すための装飾です。
うさぎは子孫繁栄の縁起物であり、火事から建物を守る魔除けの意味も持っているとか。
耳が大きいことから「民の声をよく聞く」という役所の姿勢を示しているという説もあり、なんとも粋な演出です。
館内のあちこちにいるので、ぜひ探してみてくださいね。
迫力満点の「大広間」
49畳敷の3部屋が続く、陣屋内で最も広い空間が「大広間」です。
年始などの重要行事で使われ、役人たちが一堂に会したこの部屋からも、縁側越しに美しい庭園を一望できます。
広々とした空間に身を置くと、江戸時代の武家社会の雰囲気が肌で感じられ、タイムスリップしたような気分を味わえますよ。
郡代が暮らした「嵐山の間」
郡代とその家族が日常を過ごした「嵐山の間」(正式には御居間)は、書院造りの落ち着いた雰囲気が魅力です。
上質な木材や建具が使われた品のある空間で、奥には茶室も設けられています。
質素ながらも細部にこだわりが感じられ、当時の武家の暮らしを垣間見ることができます。
縁側から庭園を眺めながら、江戸時代の郡代たちがどんな思いで日々を過ごしていたのか想像するのも楽しいですね。
裁きの場「御白洲(おしらす)」
陣屋内には2カ所の御白洲があります。
1つは住民が訴えや願いごとを伝える窓口のような場所、もう1つは実際の裁判が行われた法廷の役割を果たしていました。
時代劇でよく見る御白洲を実際に目にすると、当時の緊張感がリアルに伝わってきます。
400年以上の歴史を持つ「御蔵(おんくら)」
1695年に高山城から移築された米蔵「御蔵」は、1600年頃の創建と考えられており、江戸時代の米蔵として日本最古・最大級を誇ります。
注目は屋根の葺き方。
「石置長榑葺(いしおきながくれぶき)」という技法で、釘を一切使わずに板を木の棒と石で押さえています。
5年ごとに板の上下や表裏を入れ替えて20年使う、先人の知恵が詰まった伝統工法です。
現在は歴史資料館として、江戸時代の高山陣屋に関する貴重な展示を見ることができます。
見学後のお楽しみ「陣屋だんご」

高山陣屋のすぐ隣には「陣屋だんご」があり、高山名物のみたらしだんごを味わえます。
「みだらし」と濁るのが高山流。
甘いたれではなく醤油ベースのたれで香ばしく焼き上げるのが特徴で、お団子本来の味わいを楽しめます。
見学で歩き疲れた後の休憩にぴったりのおやつです。
高山陣屋周辺にも観光スポットはたくさん!

高山陣屋を訪れたら、ぜひ周辺の観光スポットにも足を運んでみましょう。
ここでは、高山陣屋と合わせて巡りたいおすすめスポットをご紹介します。
飛騨の里
飛騨の里は、合掌造りをはじめとする飛騨地方の民家30数棟が立ち並ぶ、野外の民家博物館です。
昔の農山村の暮らしを再現した施設で、生産・生活用具の展示のほか、わら細工やさしこ細工などの実演、四季の催事も開催されています。
自然に囲まれた環境の中で、懐かしい日本の原風景に出会える癒しのスポットです。
「岐阜県の飛騨の里を満喫!冬の楽しみ方や周辺の観光スポットも」では冬の楽しみ方もご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
<飛騨の里>
- 住所:岐阜県高山市上岡本町1-590
- アクセス:車で中部縦貫自動車道「高山IC」から約10分/JR「高山駅」から濃飛バス高山市内線さるぼぼバスで、「飛騨の里」下車後すぐ
醫王山飛騨国分寺(いおうざん ひだこくぶんじ)
約1250年前に聖武天皇の命により建てられた、飛騨で最も古い歴史を持つ醫王山飛騨国分寺。
境内には樹齢1250年を超える大銀杏がそびえ、三重塔とともに高山のシンボル的存在となっています。
国の重要文化財に指定された本堂や薬師如来坐像など、歴史的価値の高い文化財が数多く残されています。
高山駅から徒歩5分ほどの好立地で、気軽に立ち寄れる歴史スポットです。
<醫王山 飛騨国分寺>
- 住所:岐阜県高山市総和町1-83
- アクセス:車で中部縦貫自動車道「高山IC」から約20分/JR「高山駅」から徒歩約5分
高山祭屋台会館
櫻山八幡宮の境内にあり、秋の高山祭で使われる豪華絢爛な祭屋台を常設展示している高山祭屋台会館。
国指定重要有形民俗文化財の実物屋台を間近で見ることができ、飛騨の匠の技や漆工、金工などの伝統技術を堪能できます。
祭りばやしが流れる館内では、重さ約2.5tもの大神輿も展示されており、祭りの臨場感を一年中体感できます。
<高山祭屋台会館>
- 住所:岐阜県高山市桜町178
- アクセス:車で中部縦貫道「高山IC」から約15分/JR「高山駅」から徒歩約20分
飛騨高山の朝市(陣屋前朝市・宮川朝市)
江戸時代から続く飛騨高山の朝市は、日本三大朝市の一つに数えられています。
陣屋前広場の陣屋前朝市と、宮川沿いの宮川朝市の2つがあり、新鮮な野菜や果物、手作りの漬物や味噌、民芸品などが並びます。
地元の方々と飛騨弁で交わす会話も朝市ならではの楽しみ。四季の恵みとともに、温かな人情に触れられる場所です。
<陣屋前朝市>
- 住所:岐阜県高山市八軒町1-5
- アクセス:車で中部縦貫自動車道「高山IC」から約10分/JR「高山駅」から徒歩約10分
<宮川朝市>
- 住所:岐阜県高山市下三之町
- アクセス:車で中部縦貫自動車道「高山IC」から約10分/JR「高山駅」から徒歩約10分
恵那川上屋 高山花筏店で一息つくのもおすすめ!
高山陣屋から徒歩圏内の恵那川上屋 高山花筏店では、季節の栗きんとんをはじめとする恵那川上屋のお菓子をお買い求めいただけます。
店内では商品をお買い求めいただけるほか、カフェスペースを完備しており、テラス席もご用意しています。
人気の「高山モンブラン」や「栗シェイク」、「栗のバターサンド」など、栗の魅力を存分にお楽しみいただけるメニューを取り揃えています。
高山陣屋の観光の合間に、ぜひお立ち寄りください♪
高山陣屋で江戸時代の歴史と文化を体感しよう
岐阜県高山市の高山陣屋は、全国で唯一残る郡代・代官所として、江戸の歴史と文化を今に伝える貴重なスポットです。
美しい青海波の文様、館内のあちこちで出会えるかわいらしいうさぎの飾り、400年を超える米蔵など、見どころが盛りだくさん。
約40の部屋それぞれに当時の暮らしや文化が息づき、江戸時代へタイムスリップしたような気分を味わえます。
高山陣屋を訪れた後は、古い町並みでの食べ歩きや、飛騨の里での民俗文化体験、朝市での地元の人々とのふれあいなど、飛騨高山ならではの魅力を存分にお楽しみください。
観光の合間には、岐阜の郷土菓子である栗きんとんや、季節の創作菓子を楽しめる恵那川上屋 高山花筏店へ!
カフェスペースもございますので、散策で疲れた体を癒しながら、ゆったりとおくつろぎください。




